背尾レポートとは、地域おこし協力隊の背尾が実際に地元のイベントに参加して、発見や気づきを発信していく記事です。
11月18日(金)、湯沢雄勝広域町村圏組合消防本部で屋根の雪下ろし事故防止講習会が開かれました。この講習会は、雄勝地域にお住まいの方々に向けて、雪下ろし時の事故を予防することを目的に行われています。羽後町は県内でも有数の豪雪地帯。たとえ雪下ろしに慣れている方でも、いつどこで事故に遭うかわかりません。本格的な除雪作業が始まる前に今一度安全性を見直し、万全の状態で冬を迎えたいですね!
ロープの結び方
足を滑らせた時などに転落を防ぐ、墜落制止用器具。そして、身体と屋根とを繋ぎ留めておくのは一本のロープです。当然ですが、その結び目が簡単に解けてしまえば、命綱としての役割を果たしてはくれません。
今回の講習では、簡単で解けにくいとされるもやい結びと巻き結びという結び方を実演を交えながら教わってきました!
▲実演の後、コツを教えていただきながら結び方を学んでいきます。
■もやい結び
結び目の先に輪っかができる結び方で、これがフックのような役割を果たします。
■巻き結び
もやい結びよりも手順は簡単で、非常に汎用性に富んだ結び方です。消防士さん曰く、新聞紙などをまとめる時などにも使えるそうです。
安全なはしごのかけ方(屋外)
わたしが初めて羽後町を訪れた2年前、はしごが取り付けられているお宅を見かけて不思議に思ったのを覚えています。そして、それが雪下ろしに使われると知って、なるほどと思ったのが今年の春のこと。そんな雪下ろしには欠かすことのできないはしごですが、こちらも正しく使わないと危険が伴います。
▲消防隊員のみなさんが2連はしごの正しい使い方をレクチャーしてくださいました。
■安全にはしごをかけるポイント
〇はしごを立てる場所は安定した場所にする
・凍結している場所は避ける
・雪が多く積もっている場合は、しっかりと刺して固定することも大切
〇はしごを立てる際は正面に仁王立ちする
〇はしごは屋根の高さより60㎝以上(足場三つ分以上)余分に伸ばす
〇横ずれや後に倒れるのを防ぐために、はしごは地面との角度が75度になるようにかける
〇二人以上いるときは、一人に支えてもらう
〇上る際は靴底の雪をよく落とす
雪下ろし時に大切なこと
冬季中は避けて通ることのできない雪下ろし。秋田県内では、毎年雪下ろしに関連する事故が多発しています。そして、被害に遭われた方の多くが安全器具を使用していなかったそうです。雪下ろしの一番の敵は、自分は大丈夫だ、という慢心なのかもしれません。
また、念には念を入れて、万が一の事態に陥った時に助かる確率を上げる心掛けも大切です。
■雪下ろし前にやっておくべきこと
〇音が出る状態(マナーモードをオフ)にした携帯電話を携行する
〇可能であれば、目立ちやすい服装を心掛ける
〇長靴は滑りにくいゴム製のものを使用する
〇雪下ろし前に、家族や近隣の方に作業することを伝えておく
〇できれば二人以上で作業をする
〇寒くても水分・栄養をこまめに取り、脱水症状や低血糖を未然に防ぐ
◎絶対にムリをしない
今回は、雪下ろし事故防止講習会で得た学びを記事にさせていただきました。長い冬を無事に乗り越えるためにも、安全第一を徹底して準備を進めていきましょう!
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地域おこし協力隊:背尾文哉