羽後町発展のために町への提言を作成
2025年11月27日(木)に、羽後中学生による町への提言発表が羽後中学校体育館で行われました。議題は「羽後町をより魅力的にするには?」。1〜3年生までの全学年が参加し、観光・まちづくり・文化・食・職業という5つのテーマに分かれ、テーマごとにさらに何グループかに分かれて議論。議論をもとに、各グループで町への提言をまとめました。
「ゲストティーチャー」という助言役として、羽後町町議会議員数名に加え、私たち地域おこし協力隊も何名か参加させていただきました。果たして中学生からはどんな意見が出たのでしょうか?当日の実施レポートをどうぞ!

1〜3年生がグループワークで意見を共有
今回の企画は、羽後中学校で行われている教科の一つである「総合的な学習の時間」の一環として実施されました。羽後中学校では、各学年とも、総合的な学習の時間の学びを通して羽後町の魅力を知り、現状と課題について考えを深めています。
各学年ごとに探求テーマが設定され、特に3年生はふるさとへの関わりの具体として、生徒一人ひとりが町への提言をまとめる活動をしてきました。グループワークでは3年生が提言を、1・2年生がこれまでの学習から得た羽後町への思いを共有。提言内容に、より厚みと説得力をつけ、生徒たちの思いが町民により伝わりやすくなるよう議論を行いました。

最初は、テーマごとに各学年バランスよく割り振られたグループに分かれ、1・2年生がこれまでの学習を通して感じた町への思いを共有します。共有する内容は「羽後町で守っていきたいこと」と「羽後町で変えていきたいこと」。私がゲストティーチャーとして参加させていただいた観光チームでは、以下のような意見が挙げられました。
▼1・2年生からの意見(抜粋)
◯羽後町で守っていきたいこと
・羽後牛、そばなどの特産品
・花嫁道中、西馬音内盆踊りなどの伝統文化
・自然の豊かさ
・地域との交流
◯羽後町で変えていきたいこと
・伝統文化に触れ合える環境を増やす
・町の人が興味の湧くイベントを増やす
・今よりも住みやすい町にする
・観光地を増やす

次に、3年生がこれまでの学習を通じてまとめてきた提言をグループ内で共有します。

観光チームでは、修学旅行先の東京で感じた観光客の多さ、交通網の発達などを軸に、東京と羽後町の観光における差を現状としてまとめ、提言を作成していました。
なかには、「キャンプ場を作る」というかなり具体的な提言を盛り込んだグループも。少し助言しただけで、「盆踊りをテーマにする」「かがり火をキャンプファイヤーに見立てる」「桜の木のライトアップの時期に合わせてイベントを開催する」「羽後町の名物を盛り込んだフードメニューを提供する」など、より尖った意見も飛び交うように。参加したゲストティーチャーのみなさんもとても興味深く耳を傾けていました。
羽後中学生が考える「町への提言」
最後に、観光・まちづくり・文化・職業・食のテーマごとに、代表して1グループが提言を発表しました。さて、どのような提言が発表されたのでしょうか?

▼代表グループの提言
◯観光
「自然や食など羽後町らしさを活かしたキャンプ場を作る」
◯まちづくり
「羽後町の強みをSNSで積極的に発信する」
◯文化
「交通網を発展させることにより、羽後町が誇る伝統文化を見にきやすくする」
◯食
「羽後牛まんじゅう、スイカまんじゅう、羽後牛そばなど特産品を掛け合わせた新たな名物の開発」
◯職業
「製造業を起点とし、特産品を活かした新たなものづくりをする」

各グループ共通して、「今ある資源をどう活用するか」という視点を持ち、活発な議論が展開されていたのが印象的でした。私はゲストティーチャーとして参加しましたが、提言はもちろん、羽後中学生の発想や考えに気づかされる部分が多くありました。ふるさとの現状と課題を調査し、町への提言としてまとめる。簡単なことではない分、この経験がこれからの人生に活かされることを期待しています!
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UGONEWS編集部(地域おこし協力隊|土田大和)
