1月28日(土)、羽後町にて冬の恒例行事「ゆきとぴあ七曲 花嫁道中」が開催されました。
花嫁道中は1950年代ごろまで行われていた馬そりによる嫁入り行列を再現したものです(花嫁道中のくわしい記事はコチラ)。今年は、羽後町在住の村上建徳さん、東京都出身の結喜さんが主役を務めました。道のりは道の駅うごを始点として、かがり火広場、七曲峠を経由し、到着地である旧長谷山邸までの約12キロ。風雪を伴う厳しい寒さの中、一行は5時間かけて巡行しました。
旧長谷山邸に到着後は降りしきる雪の中良縁祈願祭が執り行われ、フィナーレには例年の倍近い数の冬花火が夜空を彩りました。
▲間断なく降り続く雪と冬花火。
ゆきとぴあ田代郷
花嫁道中の終着地である田代地区の長谷山邸前は、日没前から活気にあふれていました。カラオケ大会では、老若男女の有志たちが自慢の歌声を披露。さらに出店や雪像、バナナボートなどのアクティビティも充実。田代地区に一夜限りのテーマパークが開園していました。
▲バナナボートを楽しむ子供たち。
▲長谷山邸入り口横には、子どもたちの願いが書かれたキャンドルも。
白一色の会場設営
●雪像づくり
旧長谷山邸前の会場づくりは一週間前から始まっていました。ゲームや漫画のキャラクターの雪像も、もとはただの雪。重機やスコップを駆使して輪郭を形成していきます。大人たちが真剣な面持ちで雪遊びをする光景は、どこか微笑ましいものでした。
▲滑り台の試走も、子どもたちがケガをしないための大切な任務です。決して遊んでいるわけではありません。
●七曲峠ビッグキャンドル
田代地区の会場は長谷山邸前だけではありません。ビッグキャンドルセレモニーの会場は七曲峠の頂上付近。道脇の雪を踏み固め、前日のうちに足場を整えておきます。新雪は思いのほか柔らかく、まるで底なし沼のように長靴を飲み込んでいきました。振袖姿の花嫁さんが足を取られないよう、丈夫な地盤を整えました。
●キャンドルロード(七曲峠山頂~旧長谷山邸前)
七曲峠頂上から長谷山邸までのキャンドルロード設置は雪と風との戦いでした。当日昼過ぎの田代地区は猛吹雪が吹き荒れていました。数メートル先すらも見通せない悪条件の中、四メートル間隔で雪壁に穴を掘り、キャンドルに火を灯していきます。何度も点火と鎮火を繰り返し、キャンドルロードがすべて完成した時には、すでに日は没し始めていました。
▲大量のキャンドルと紙コップ。
▲大量にストックされた点火棒。一人3本以上は携帯しておくことを推奨されました。
会場の設営には非常に多くの方が関わっていて、凍えるような寒さの中で準備が進められてきました。こうして三年ぶりの通常開催をつつがなく終えられたのも、ひとえに関係者の皆さんの働きのおかげです。本当にお疲れ様でした!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
撮影・記事|UGONEWS編集部