子どもたちの「やりたい」と地域の企業をつなぐ
羽後町で今年から新たに始まった取り組み『みらいわーく』をご存知でしょうか?
●みらいわーく公式サイト https://ugomiraiwork.com/
みらいわーくは、羽後町の企業や団体で職場体験をすることができる羽後町版「ふるさとキャリア教育」プロジェクトのひとつです。受け入れたい企業や団体と、参加したい子どもの双方にエントリー制を導入しているのが特徴。対象は町内の小学5,6年生、羽後中学生、羽後高校生で、自分が体験したいプログラムに公式サイトを通じて申込みが可能です。
▼以前、UGONEWSでも同プロジェクト開始時に記事を作成しました!
みらいわーくは、中学校のカリキュラム内で実施される職場体験と以下のような違いがあります。
●夏休み期間中だけでなく、学校が休みの土日や祝日、大型連休など好きなときに希望のプログラムに参加できる
●複数の事業者から様々なプログラム提供があるため、興味のあるものを児童生徒が主体的に選択できる
●対象とする年代が広いため、異なる学校や学年同士の交流もできる
今回は、そんなみらいわーくのプログラムにUGONEWS編集部も同行してきました!
秋田指月を見学&コンデンサ作り
8月某日、新成地区・谷地中にある秋田指月(あきたしづき)株式会社に向かいました。秋田指月はあらゆる電子機器に必要不可欠な「コンデンサ」を作る会社です。この日、みらいわーくで子どもたちの受け入れをするということで同行しました!
まずは、座学で会社のことやコンデンサについて学びました。コンデンサと聞くと一般の人にはあまり馴染みがなく、難しい話になるのかなと思いきや、とてもわかりやすい説明で子どもたちも納得の表情。
次に、会社の中を案内していただきました。実際に秋田指月で作っているコンデンサの実物とそれが何に使われているか、説明いただきました。また、実際に社員が働いている工場の中も見学し、どんな機械を使ってどんな作業をしているのかを学びました。
次はお楽しみのコンデンサ作り体験!コンデンサを作るための手巻きの器具を使って巻き巻き…。必死に回しますがなかなか完成しません。機械で回すと数秒で完成するそうですが、ようやく完成した頃には腕がパンパンに。
自分で作ったコンデンサに日付と名前を印字し、実際に使えるかどうかを発電機を通して試してみます。苦労して作った甲斐があり、無事全員の発電機に灯りがつきました!コンデンサは思い出として持ち帰ることができ、子どもたちも嬉しそう。
最後は、みらいチケットというレポートに一日を通しての感想を記入し、無事にプログラムが完了したことを証明するハンコを押してもらいました。
実際に体験をしてみて、地域にある会社がどんなことをしているのかを肌で感じることができたようです。秋田指月さん、貴重な機会をありがとうございました。
教育長からメッセージ
後日、『みらいわーく』の主催者である羽後町教育委員会の大久保聰教育長に、みらいわーくの目的や今後期待することなど、お話を伺いました。
「みらいわーくを設計した目的は主に3つあります。
1つ目に子どもたちの主体性を養うこと。自分がやりたいことを自分で選ぶ、つまり自己決定の機会を作る事によって主体的に関わってもらうようにしました。
2つ目に地域の企業を知ってもらうこと。地域の会社が何をしている会社なのか、知ってもらうことにより地域に対して関心を持ってもらいたいと思います。
3つ目に複数回行けるチャンスを作ること。これまでの職場体験は中学2年時の夏休みに一度だけでしたが、長期休業中に加えて土日も体験できるようにし、1回だけでなく興味があることには何回でも参加できるようにしました。
今後大人になり社会に出ると、様々なことを自分で決めて進んでいく必要があります。みらいわーくを通じて自己決定の機会を前向きに捉えてもらい、『これをやってみたい』という自分の適性を見つけてもらえるといいなと。また、仕事の華やかな部分に加え、『意外と大変なんだ』という裏側の部分を見て、物事を両面から見る力を養ってもらいたいと思います。
体験プログラムや参加者をは随時募集しているため、気軽に活用いただければ嬉しいです。来年度以降も、みなさんからの声を踏まえてよりブラッシュアップし実施していきたいと考えています。」
羽後町の子どもたちと地域社会の未来をつなぐ「羽後町職場体験プロジェクト『みらいわーく』」。奮ってご活用ください!
●みらいわーく公式サイト https://ugomiraiwork.com/
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UGONEWS編集部(地域おこし協力隊|土田大和)