【みらいの学校×羽後高校|SFC研修(後編)】3日間の出会いと経験から得た成長

2023年11月8日〜11月10日の3日間、羽後高校と慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(通称:SFC)の共同事業の一環として「SFC研修」が開催されました。舞台となったのは、SFCの大学キャンパスと同敷地内にある滞在型教育研究施設「SBC(Student Build Campus)」。前編に引き続き、羽後高校1年生による2泊3日の様子をダイジェスト版でお届けします!

2,3日目:対話を通して自分と向き合う

2日目は、5つのコンテンツが目白押し。まずは『SFC探検』から。
大学生がツアーコンダクターとなり高校生と共に湘南藤沢キャンパス内を散策。広いキャンパスを巡って大学生活の雰囲気を味わいながら、将来の進路にも思いを馳せます。

▲朝方の慶應大学湘南藤沢キャンパス

続いては『大学生との対談』。
農業、教育、アパレル、ITなど多様な分野で活躍するSFC生から、自身の体験や挑戦について話を聞きます。SFCの大学生と交流する中で視野を広げ、大学生とナナメの関係を築く機会。「大学生の声が聞けてためになった」と話す高校生も。各分野で活躍する大学生から話を聞く機会は、高校生にとっても新鮮だった様子。

午後は『羽後高校×長谷部葉子研究会のコラボレーション授業』からスタート!
講義テーマは
「未来の羽後高校をともに築こう。」で、グループ毎に羽後高校の課題や現状を分析し、学校をより良くしていくための施策を考えます。自身が通う高校を客観的に見つめ直す機会であり、グループワークを通じた問題解決能力を養う時間でもあります。

次のワークは『SFC研修最終発表』。
「型にはめず、高校生が思っていることを引き出したい」。そんな思いから運営メンバーのSFC生が用意したのは「白紙」。事前学習で「どんな自分になりたいか」を言語化したTO BE宣言を振り返りながら、研修を通じて得た学びを今後どう活かしていきたいか考える作業です。各々の感情や想いを、思い思いの色で表現していきます。

高校生の一人は、緊張を抱えて迎えた初日、大学生から積極的に話しかけてくれた時の暖かい気持ちを黄色で表現。その後、自分からもコミュニケーションを取りに行くようになったことから、その姿勢を赤色で表しました。以下の写真は、羽後高校の廊下に飾られている作品の一部です。

最後は『密に話すワークショップ』。
元のグループをベースにして高校生2名と大学生1名がペアになり、人生経験を共有します。トランプを一枚引き、その番号に割り当てられたトークテーマについて対話を繰り広げる学生たち。トークテーマ以外の内容に話が発展するのも、もちろんOK。これまでの交流を通して心理的安全性が高まったのか、自由な発想で自分のことや将来の話をする高校生の姿もみられました。

あっという間に最終日。SFCを出発して江ノ島を散策したあと、バスで帰路につきました。


羽後高校プロジェクト所属SFC学生|萩原涼さんのコメント
「SFC研修が終わってからも数週間にわたって町に滞在させていただきました。SFC研修の1週間後に実施した滞在報告会では、羽後高校魅力化をテーマに改めて考え語り合う機会を設けました。その際に初対面から見違えるほど熱意を持って意見を述べる高校一年生の様子に成長を感じ、嬉しく思いました。」

日頃、羽後高校プロジェクトに関わるSFC生と町を繋ぐ役割を担うNPO法人みらいの学校からは2名がSFC研修に参加。2泊3日に渡り、研修の記録や大学生の運営サポートなど研修の下支えに奔走しました。

研修に引率したみらいの学校の佐藤正和さんは高校生の変化に、「それまでは自発的な発言が少なく自信のない様子だった羽後高校生たちが、ワークショップを受ける中で物おじせずに意見したり堂々と人前で発表したりする姿がみられるようになった」と振り返りました。

2泊3日の大学生活を通して、自分と向き合った羽後高校生たち。次回のUGONEWS記事では、2月16日に集大成として行われた羽後学発表会の様子をお届けします。

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UGONEWS編集部(地域おこし協力隊|岸峰祐)