2025年7月20日(日)、第27回 参議院選挙が行われます。そもそも「参議院選挙」ってなんだっけ?という方もいるかもしれません。3年に一度、必ず行われる参議院選挙。今回は期日前投票を含めた選挙スケジュールをはじめ、無料送迎の詳細や参議院選挙の2種類の投票がよくわかる解説、7月20日(日)に投票所に行けない場合の投票方法についてもまとめます。記事のラストには、投票率向上を目指して奔走する若者の声もご紹介!
はじめて選挙に行く方も、投票日当日に投票所に行けない方も、この記事を読んで貴重な一票を投じましょう!
参議院選挙2025 スケジュール
第27回 参議院議員通常選挙、スケジュールは以下の通り。
7月3日(木)公示
7月4日(金)〜7月19日(土) 午前8:30〜午後8:00 期日前投票
7月20日(日)午前7:00~午後7:00 投開票
初めて投票に行くとき、ちょっとソワソワしますよね。そんなときは総務省公式ホームページでの予習がおすすめ!イラストと動画を使って、当日の流れをわかりやすく解説してくれています。これで準備は万全です!
▷投票日の投票方法をみる→総務省公式ホームページ
立候補者は7/9~戸別に順次郵送される選挙公報のほか、7月3日(木)の公示以降に秋田県ホームページ(サイトリンク)にも掲載される予定です。
誰が投票できるの?自宅から投票所まで無料送迎も
2015年に交付された公職選挙法等の改正に伴い、選挙権年齢はそれまでの満20歳以上から引き下げられ「満18歳以上」となりました。また転出入の時期に応じて、どの自治体で投票できるかが変わってきます。今回の選挙で投票できるのは、次の要件に当てはまる方です。
・年齢:平成19年7月21日以前に生まれた方
・住所:令和7年4月2日以前に転入届出をして、引き続き3ヶ月以上羽後町に住所のある方
【転出した場合】
令和7年4月3日以降に転出した方で、羽後町の選挙人名簿に登録されている方は、羽後町での投票になります。羽後町での投票が難しい方は、お住まいの市区町村の選挙管理委員会で不在者投票ができます。お手続きの詳細については、選挙管理委員会までお問い合わせください。(不在者投票については、この記事の後半でも解説します!)
◯期日前投票所までの無料送迎
また、期日前投票所までの移動手段がない方などに対し7月14日〜7月17日の4日間、希望者の自宅まで無料送迎が実施されます(送迎車は福祉車両ではない乗用車です)。事前予約制のため、利用を希望される方は、利用日前日の午後5時までに選挙管理委員会(電話 0183-62-2111)までご連絡ください!
・送迎日時:7月14日(月)〜7月17日(木)午前8:30〜午後5:00
・予約受付:7月4日(金)〜7月16日(水)午前8:30〜午後5:00
1人1票じゃない!?参議院選挙の2種類の投票
そもそも参議院は任期6年。衆議院のような解散制度はなく、3年に一度の選挙で議員の半数が改選します。参議院議員の定数は248名(選挙区選出議員148名、比例代表選出議員100名)なので、今回の選挙ではその半数の選挙区選出議員74名、比例代表選出議員50名を選出します。
したがって今回の選挙では、同じ会場で「選挙区選挙」と「比例代表選挙」を2回続けて投票することになります。
◯「選挙区選挙」と「比例代表選挙」の違い
1. 選挙区選挙
・選挙区:都道府県単位。
・選ぶ人数:1選挙区あたり1〜6名を選びます。秋田県の参議院議員定数は2名なので、今回の選挙で選ぶ議員はその半数、つまり1名です。
・投票方法:「候補者名」を記載して投票します。
2. 比例代表選挙
・選挙区:全国単位。
・選ぶ人数:候補者1名または1政党。
・投票方法:「候補者名」または「政党名」を記載して投票します。
7月20日に投票所に行けない!どうすれば?
投票日は2025年7月20日(日)午前7:00〜午後7:00。町内の全投票所14か所で投票が行われます。でも投票日に予定がある、投票所に行くのが難しいなどの理由で当日投票できない場合もありますよね。そんな時は以下の投票方法をチェック。たとえば大学進学で県外に暮らしている方は、B.不在者投票での投票が可能です。ただし投票用紙の郵送に1週間ほどかかるため、早めの準備が安心です!
自分に当てはまるパターンを調べて、自分の一票を確実に投票所に届けましょう!
▷3パターンの投票方法(一例)
パターン1:「投票日に投票所に行けない!」→A. 期日前投票
パターン2:「住民票は羽後町にあるが、町外に住んでいる」→B. 不在者投票
パターン3:「住民票は羽後町にあるが、海外に住んでいる」→C. 在外投票
▷投票方法をみる
A. 期日前投票
・概要:投票日に用事があるなど一定の事由に該当すると見込まれる方は、期日前投票ができます。
・日時:7/4(金)~7/19(土) 午前8:30~午後8:00
・場所:羽後町役場1階町民ホール
・詳細をみる…「期日前投票」
B. 不在者投票
・概要:選挙期間中、出張や旅行、入院などの理由で投票へ行けない方は、不在者投票ができます。町外での投票を希望する場合は、羽後町の選挙管理委員会に直接または郵便等で投票用紙など必要書類を請求し、希望した地域の選挙管理委員会で投票します。病院・老人ホーム等からの投票を希望する場合は、病院長等を通じて投票用紙など必要書類の請求が可能です。身体に一定の障害がある方や要介護状態区分「要介護5」の方は郵便等で投票できます。
・詳細をみる…「不在者投票」
C. 在外投票
・概要:仕事や留学などで海外に住んでいて日本の最終住所地が羽後町の場合、事前に申請することで海外にいながら投票ができます。申請には、出国前に市区町村の窓口で申請する方法【出国時申請】と、出国後に居住地域の日本大使館・総領事館(領事事務所を含みます。)に申請する方法【在外公館申請】があります。
※国外転出届出をせずに一時的に海外へ行く場合は、在外投票はできません。
・詳細をみる…「在外投票」
先日の秋田県知事選では全県の投票率が50%台となる中、72.91%と県内市町村で3番目に高い投票率を記録した羽後町*1。また、全県の同投票率は20〜40代の若い世代でいずれも前回を上回ったそう*2。一方で、全国的には年齢が低くなるほど投票率が下がる傾向にあり、「親が投票しないから自分も投票しない」といった声も聞こえてきます。民主主義国家の日本で、自分たちの意思を代弁してくれる人を選ぶのが選挙です。上の世代が背中を見せ、若い世代が意思を示すことで、自分たちの住む社会を共に作っていく。そのために票を投じる機会がまもなくやってきます。
投票日は7月20日(日)。期日前投票は明日7月4日(金)スタートです。
[記事中のデータ引用元]
(*1)秋田魁新報、(サイトリンク)
(*2)NHK、(サイトリンク)
【選挙に関する問い合わせ先】
選挙管理委員会
電話 0182-62-2111(代表)
社会を作る、若者の力で
若者の投票率を上げるために秋田県内で活動する若者たちがいます。国際教養大学(通称:AIU)のAIU政治クラブ。学内で「選挙に行こう」と呼びかけるポスター掲示を行ったり、秋田県に住民票を移していない学生に向けて不在者投票のやり方を伝える「不在者投票サポートブース」を設置したり。今回の参院選に向けた取り組みや、若者が投票に行くことの意義について、団体創設者で代表を務める深野真海(ふかのまみ)さん(19歳)にお話を伺いました。
AIU政治クラブの活動理念は「学生と政治の距離を近づけること」。活動のきっかけは、2024年の東京都知事選挙でした。東京都に住民票があったことから、不在者投票という投票方法を初めて知った深野さん。「他の人にも知ってもらいたい」と不在者投票の請求書兼宣誓書を数十枚印刷して設置したりポスター掲示をしたりして投票を促したところ、設置した用紙はすべてはけ、学生からは「(不在者投票について)知れてよかった」といった声が寄せられました。
それ以来、学生有志「選挙クラブ」として選挙啓発活動を続け、2025年4月には政治に興味のある人がディスカッションする団体「政治研究会」と合併して、大学公認団体「AIU政治クラブ」に。今回の参院選にあたってはAIUキャンパスに立候補予定者を招き公開討論会を実施。会場に約50名が集い、同時配信したインスタライブの延べ視聴者数は300名超。参加者からは「テーマについて各自が意見を述べてから自由討論をする形なので、候補者を比較しやすく投票先を選ぶのに役立った」という声も聞かれ、自分たちの活動の効果を改めて実感する機会となりました。
「一番嬉しいのは、学内の学生の投票率が上がること」と深野さん。活動を続ける根底には「若いうちから自分の住む環境に主体的に関わる人が増え、その声が国や自治体に届く社会になってほしい」との思いがあるといいます。
「政治は社会のルールづくりだと思っていて。そのルールを自分が育てるんだという姿勢で自治体や社会に関わっていく、その手段のひとつが投票だと思っています。それに、大人になると自分のことで精一杯になるのかなと。ある意味で責任のない、多くを知らない若者だからこそ『社会のために』と、純粋に他者のために行動できるような気もしています。多様な経験や知識のある方が社会の根幹を支える傍らで、理想を素直に実現しようとする若者は社会を変えられる可能性を秘めている。若者が理想を語れる社会こそ、ピュアで優しい社会なのではないかと思います。そういう若者の声が国や自治体に届く仕組みができていくといいなと思っています」
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UGONEWS編集部(地域おこし協力隊|岸峰祐)