ウゴキーマンとは、羽後町を舞台に精力的に「動き」のある人と、地域の「キーマン」を組み合わせた造語です。これまでのことや未来に向けた想いを深掘りをしていきます。
「野球で地域に貢献したい」元高校球児の試みとは?
今回は、羽後高校野球部監督の佐藤悠也さんにインタビュー!秋田県高校野球界の若手キーマンです。練習風景をInstagramやTiktokなどのSNSで積極的に発信したり、従来のやり方に捉われない新しい練習方法を取り入れるなど、アイデアマンでもあります。筆者も練習に参加させてもらったので、その感想も含めてレポートします!
【氏名】佐藤 悠也(さとう ゆうや)
【職業】秋田県立羽後高等学校 教員 / 野球部監督
【出身】秋田県大仙市(現在は横手市に居住)
【趣味】野球
羽後高校野球部のウゴキ。
ー羽後高校野球部は現在何人で活動していますか?
〈佐藤さん(以下同じ)〉2年生1名、1年生3名の計4名で練習しています。4人では単独チームで大会に出れないため、増田高校、西仙北高校、雄物川高校、男鹿海洋高校、大曲農業高校太田分校、仁賀保高校の計7校で合同チームを組み、大会に出場しています。わたしたちは社会で通用する人間形成を活動目的とし、日々練習に励んでいます。
ー練習はどの程度行なっているのですか?
平日は月曜日以外の16時〜19時で活動しています。土日であればシーズン中は、練習試合や試合があるので、移動も含めて7時〜17時くらいになることが多いです。シーズンオフは1日練習の日もあれば、午前練習もあります。また雄物川、西仙北、増田、羽後の県南4校で合同練習をすることもあります。
ー直近の練習試合や大会などはいつですか?
3月15日〜17日に今年初の練習試合として仙台遠征が控えています。大会は4月にリーグ戦、5月には春季大会がスタートします。そういえば、直近のニュースではユニフォームを13年ぶりに一新しました。色は私と選手たちで青に決めました。監督室に昔のユニフォームがあるのですが、結果的には、それに近い形になりました。漢字で「羽後」と書かれたユニフォームは個人的にもかっこいいな、と思いますし気に入っています。
ー私もずっと野球部だったので、新しいユニフォームにはテンションが上がりました。ところで、私もグローブを持ってきたので練習に参加させていただいてもいいですか?
ぜひ!どうぞ入ってください。
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佐藤さんのご厚意に甘え、筆者も練習に参加。
この日は羽後高校の体育館での練習で、キャッチボールやノック(守備練習)などの基礎的な練習を行なった後、ピッチングやキャッチング、バッティングなど、それぞれのポジションごとに分かれ、専門的な練習を行いました。印象的だったのは、ただボールを捕る、バットを振る、だけではない、様々なメニューを組み合わせていたこと。また、練習中は音楽をかけるなど選手たちの集中力が途切れないよう、工夫が随所に感じられ、選手たちは、とても楽しそうに練習していました。
(筆者はついていくので精一杯でした…。泣)
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佐藤さんのこれまで。
ー練習に参加させていただきありがとうございました!生徒のみなさん、上手ですね…。
人数が少ないので、一人ひとりを見る時間も多い分、成長が感じられます。毎日、野球ノートを書いていて、「もっとこうすれば上手くなるのではないか」という振り返りをし、日々練習に臨んでいます。昨日できなかったことが今日できた。と、日々成長を感じることができるのは私としてもすごく嬉しいです。また、人数が少ないからこそ、早ければ1年生から試合に出られることはすごく強みだと思っています。練習してきたことが試合で発揮できるなど、試合に出たら自分自身でも成長が感じられると思うし、選手たちには今後の人生のためにも成功体験をたくさん味わってほしいと思っています。
ー私も学生時代の部活動での経験は、今の人生にも生きている。と感じることが多々あります。ちなみに佐藤さんは前から教師になりたかのですか?
私は大曲高校出身で当時は野球部キャプテンでした。最後の夏の甲子園予選では、甲子園まであと2つというところまで勝ち進みましたが、そこで敗れてしまいました。その後、何をしようかと思った時に、現在の大曲高校野球部監督(当時はコーチ)から、「先生はどうか」と助言をいただいたんです。それがきっかけで今の道に進みました。監督の担当教科は商業で、私も一緒なので、すごく強いご縁だと感じています。実は最初、北海道の教員採用試験に合格し、北海道で1年間教員をしました。しかし、「やはり秋田で教員をしてみたい」と思い、秋田県の教員採用試験に合格し、秋田で教員をすることになりました。
ーご縁から教師を目指したのですね。色んな高校の野球部と比べ、ズバリ、羽後高校野球部の特徴は何でしょうか?
これまでの経験に関係なく成長できることだと思っています。
秋田県全体を見ても、高校から野球を始める子が所属しているのは珍しいですが、野球経験者でなくてもぜひ積極的に入部してほしいなと思っています。人数が少ないからこそ、試合に出ることも含め、いい意味で自分がやらなきゃいけない状況なため、自覚を持った選手が育ち、上手くなりやすい環境です。
佐藤さんのこれからのウゴキ。
ー佐藤さんが考える野球を通じた地域との関わり方について教えてください。
やはり野球はメジャースポーツですし、WBCなどもそうですが、気づけば見ちゃうスポーツだと思うんです。そんなメジャースポーツを通じて、この地域に活気をプラスしていきたいです。ユニフォームも新しくなりましたし、SNSで活動の様子もアップし、更に盛り上げていきたいなと思っています。
ーたしかに、SNSでの発信も積極的に行われていますよね。
少しでも野球の楽しさを知ってもらうため、Tiktok、Instagram、Xで積極的に発信しています。SNSはフォロワーもかなり増えてきていて、特にTiktokは全国から多くの反響をいただいています。また、あえて選手たちにも自分が映っているSNSを見せたりしています。そうすると嬉しさもあると思いますし、自分のフォームの振り返りにもなると思っています。
ー素晴らしいですね。地域では昔に比べ野球人口が減っていると思います。SNS発信は野球人口を増加させる活動かと思いますが、どのように考えていますか?
子どもの数も減っているので仕方ないことだとは思いますが、今後やりたいこととして、保育園から小学校低学年の、まだ野球を始める前の子どもに向けた野球教室を開きたいと思っています。すでに野球をしている子など目先の野球人口を増やすだけではなく、その前の段階から野球を楽しんでもらい、羽後町の野球人口の増加に貢献していきたいです。
羽後高校野球部の選手紹介!
【名前】三浦 芳生(みうら はるき)
【学年】2年生
【ポジション】ファースト、ピッチャー
【好きな選手】柳田悠岐選手
【目標】練習を頑張り、夏の大会で決勝までいくこと。
【名前】山内 蓮夢(やまうち れん)
【学年】1年生
【ポジション】セカンド、キャッチャー
【好きな選手】吉田正尚選手
【目標】ヒットを打って活躍し、チームの勝利に貢献すること。
【名前】矢野 日琉(やの ひりゅう)
【学年】1年生
【ポジション】キャッチャー、ピッチャー
【好きな選手】上林誠知選手
【目標】守備の要として活躍し、公式戦で1勝すること。
【名前】小西 桂太(こにし けいた)
【学年】1年生
【ポジション】ライト
【好きな選手】岡本和真選手
【目標】公式戦で1勝すること。
羽後高校野球部のSNSアカウント
◼︎Tiktok
@ugo_high_baseball
◼︎Instagram
@ugo_high_baseball
◼︎X
@Ugo_high_bbc
以上、佐藤悠也さんのインタビュー記事でした。野球を通じて地域を元気にしようとする姿に胸を打たれました。
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UGONEWS編集部(地域おこし協力隊|土田大和)