【夏の風物詩体験レポート③】
大衆に愛され続ける人形芝居
「野中吉田人形芝居」を見てきた!

ユニークな人形芝居「野中吉田人形芝居」

8月17日の土曜日。羽後町民話伝承館にて朝10時半から始められた伝統の人形劇。
今回上演された演目は「猿倉人形芝居」。明治時代に池田与八(芸名「吉田若丸」)によって創始され、大正時代に全盛期を迎えた際に「猿倉人形芝居」と呼ばれるようになりました。人形劇が繰り広げられる舞台の中で、人形遣いが人形に合わせてセリフをつけ、生の演奏と共に芝居します。観客の方は、人形の動きや秋田弁で繰り広げられる演劇に笑いの渦に包まれていました。

「野中吉田人形芝居」とは。

秋田の山村で生まれ、現在、県指定無形民俗文化財となっている「野中吉田人形芝居」。
二体の人形を同時に一人で扱い、セリフも二役を一人で行います。人形の衣装や頭などがすべて手作りで作られているため、顔の表情一つ一つが異なるもので作成されています。

10時半、閉じられていた幕が人形によって開けられ、人形劇が始まりました。
会場の方々は、幕の中に一点集中し人形劇を観覧。
人形劇が始まると、会場の雰囲気を汲み取りながら人形のセリフをその場で自由に変えて進める話し手。後ろでは、動きに合わせて三味線を奏でます。
会場の雰囲気を盛り上げるため、話す内容を面白可笑しくアドリブでもセリフをつけます。

二人一役でセリフをつけるため、声のトーンや話し方に特徴をつけて会場を巻き込みます。
また、セリフを秋田弁で話すことで会場に湧いてくる親近感。
このように会場を巻き込むことで、かつてどんな風に大衆を喜ばせていたのかがわかった気がしました。

今回の野中吉田人形芝居を見るまでは簡単に伝統文化に踏み込めないほどの固い雰囲気だと思っていましたが、実際に見に行くと秋田弁でセリフをつけるといった親しみやすい工夫を感じることが出来ました。
羽後町の伝統文化に興味があれば、まずこの人形芝居から入ってみてはいかがでしょうか。

 

プロフィール

【名前】長束 香蓮
【趣味】読書
【最近はまっているもの】居酒屋さんの卵焼き

 

皆さん、こんにちは!
大阪から来ました長束香蓮と言います。
生まれも育ちも大阪で、生粋の関西人です。
苗字が変わっているので、大体初めて会った人には何度か聞き返されます(笑)
町でお会いした時は、気兼ねなく下の名前でも呼んでください。