田代地区にある「かやぶき山荘格山」へ行ってきました。
前回ご紹介しました書店「ミケーネ」。店主の阿部久夫さんとお話していると「うちは、本屋・塾・民宿もしているよ~」と。「民宿どこでやっているんですか?」とお聞きすると「田代地区の格山(かくざん)ってところで、息子が」との返答がありました。
田代地区で民宿?私は、以前一度だけ田代地区に行ったことがありました。羽後町は平野の地域と山間部の地域があります。田代地区は、標高300mの山間地域。その民宿には誰がやってくるんだろう?どんな方が経営されているのだろう?と気になりました。
書店ミケーネのご主人に紹介いただきました。今回はチャリではいけない地域なので、番外編として特別に車で向かいました。道の駅うごから車で15分のところです。
▲田代は田んぼと山に囲まれた地域です。はさがけをしてあります。
迎えてくださったのは、格山オーナーの阿部雄太さん。よろしくお願いいたします!
=かやぶき山荘 格山の基本データ=
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築100年を超える茅葺屋根の古民家
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一棟貸し切り型の民宿(和室5部屋、最大10名宿泊可能)
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餅つき・農作業・蕎麦打ちなのどオプションあります。
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2013年7月オープン
かやぶき山荘格山ってどんな農家民宿?
まず、かやぶき山荘 格山はどんな農家民宿なのかをお伺いしました。
――――格山の一番売りにしているポイントは何ですか?
かやぶき山荘築100年を超えるかやぶきの古民家です。なんといっても魅力は、昔のままのかやぶき屋根・いろり・柱などです。そして、周りが山と田んぼに囲まれた日本の原風景ともいえる田代という地域ですかね。
▲現役で活躍している囲炉裏。冬場には鍋をつついて宴会することも
▲和室のところに置いてあった置物が可愛いかったです。
▲お店の入口にあり、気になったので撮影した人形
▲昔の職人の技が光る美しい和の様式美
――――格山では食事・宿泊以外に何ができますか?
格山では、宿泊やごはん以外にもお客さんのご要望に合わせています。例えば、餅つき・農作業・町の散策・蕎麦うち・縄を綯うことなどなどやりたいことに合わせます。僕が案内をしたり、叔父が蕎麦を作ります。また、町の方々の得意分野を活かして、地域の方が先生になったりしています。
▲イベントの様子
――――お客さんはどんな方が来られていますか?
お客さんの8割は秋田県外から来られています。外国人のツアーに組み込まれることが多いため、全体のお客さんの2割が外国人の時もあります。外国人の方の申し込み方法は、宿泊する場所を貸し出す人・借りたい人のマッチングWEBサイトAirbnb(エアビーアンドビー)から。また、人の紹介によるリピーターの方も。外国人とのコミュニケーションは根性で乗り切ってますね(笑)(または、町の中の英語が堪能な方に助けてもらったり)
▲体験企画の様子です。
▲宿泊できる和室
格山は、ゲストハウスのようなオープンな場所。リピーターの方にとって親戚の家のような場所、つまり秋田県に帰ってきたときに、阿部さんの顔をみたいなと思ってやってくるお客さんが多いのではないかと感じました。次は、そんなオーナーの阿部さんの魅力に迫っていきます!
「お客さんに会いに行って、ごはんを一緒に食べたい」
阿部さんは、羽後町田代出身。大学進学のため福島県へ。そして上京。システムエンジニアとして働いた後12年ぶりに羽後町に戻ってこられました。今では4人の娘さんのお父さん。なぜ戻ってこられたのか?今後やりたいことについてお話いただきました。
――――東京から戻ってこられたきっかけは何だったんですか?
最初から秋田県には戻ろうと思っていました。家を継ぐか継がないかという感覚はなく、自分が育ったところで、死ぬならここがいいかなというくらいの気持ちです。
――――農家民宿を始めたきっかけは何だったんですか?
東京からちょうど戻ってくるときに、この物件が空き家になるということで。最初は家業継ぎながら自分の好きなことしようと思っていたけど、民宿しないか?と言われたことがきっかけです。民宿の他には、本屋・塾・農業をやっていて何をやっているかちょっとわからない状態です(笑)
東京だと、自分がいて、関係するのって会社・家族・趣味なんですよね。秋田県に帰ってからは、僕がいて家族がいて、家族から大きく広がるコミュニティがある。仕事のコミュニティは家族にリンクするところもある。地域社会のつながりがディープで、地域社会のことにつっこみすぎると溺れるんですよね(笑)役割の多さと根の深さと底の深さが違いますよね。東京って、満員電車とかマンションの隣の住民とか身体的な距離はすごい近いけど、心理的な距離はすごく遠くて。人とのつながりの部分が秋田県のほうが性にあってると思います。
――――格山のある田代はどんな地域ですか?
12年ぶりに秋田県へ帰ってきたけど、何も変わってなくて困っている。地区のために頑張っている人が変わってない。70代に差し掛かろうという人が、イベント頑張ろうとかしている。でも、ここ5年くらいで地域おこし協力隊の人が入ってきて、人材をつなげてくれたのが大きかった。やっぱり、今でも旧の町・村の名残があって、隣の祭りにはあんまり行かないかな。今は、イベントあるとなると、いろんな地域の人が手伝ってくれたことが増えたなと思います。
――――今後、阿部さんご自身はどんなことをやっていきたいですか?
この間、台湾に行ってきたんですけど。前回のイベントで来てくれた台湾の友達とごはんを食べにいけたのが楽しかったですね。お客さんで来てくれた人のところへ行って、ごはん食べたい。せっかく友達できたんだから、その友達へ会いに行きたいですね。
もちろん宿泊できる建物・食材も素晴らしいです。さらに、地域の魅力・オーナーの阿部さんの魅力も皆さんに伝わっていると嬉しいです。阿部さんや地域との距離が濃密な格山へ、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?
かやぶき山荘 格山
〒012-1241
秋田県雄勝郡羽後町田代字梺61 (湯沢駅から車で30分、宿泊の場合は送迎可能です。)
電話番号:090-7063-7341(阿部雄太)
宿泊料金:15000円(1棟貸し切り料金・5名まで、6名以上は1人につき+3,000円)
お食事:①格山定食 夕食2300円(※要相談)、朝食800円 ②自炊方式(持ち込み・出前など自由です。)
ホームページ:http://kakuzan.ugotown.com/ (施設概要はホームページに詳細がございます。)
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