【背尾の日常備忘録11】茂みの向こうに絶景あり

こんにちは。羽後町を舞台にシナリオゲームを作りたい協力隊員、背尾文哉です。

夏もいよいよもって本番を迎え、日本各地で猛暑日が観測されています。羽後町も例外ではなく、日中は体温に迫る熱気が体力を奪っていきます。そんな中、夏の風物詩でもある祭りや盆踊り、花火大会などのイベントも開催され始めました。新型コロナウイルスの対策を施しての三年ぶりの開催。どの行事も似たような境遇かと思います。まずは、暑さ・感染対策を十全に。自身の体調管理を第一としたうえで、久しぶりのイベントを楽しみましょう!

備忘録11 条件は”雲一つない快晴”

2022年7月30日(水) 天気:曇り時々晴れ 気温25度

その日は見事なまでの快晴だった。そう、これこそが私の長いこと待ち望んでいた気象条件である。早速、カメラと三脚、そして太巻きのような望遠レンズを抱えて車に乗り込んだ。時刻は午前五時。寝ぼけ眼は、雲一つない青空を見上げた瞬間にどこかへ吹き飛んでいた。

民家と畑の間に鳥居が見えてくる。目立った装飾はなく、乾いた古木の色味が特徴的であった。もう何年も雨ざらしに遭って塗装が剥げたのか、あるいは建立当初からこうなのか……。そんなことを考えながら車を降り、持参した長袖の作業服に袖を通す。日差しも徐々に熱を増しつつあるが、そこは少しの辛抱。ここ、唐松神社の参道はちょっとしたけもの道と化していて、迂闊に軽装で侵入を試みようものなら手足にキズを増やすこと請け合いなのだ。

▲蜘蛛の巣を身体中にまとわせながら進んでいくと、やがて五十余段の階段が見えてくる。見上げるとわずかに頂がうかがえた。

▲境内から見える鳥海山。快晴の時に限り拝むことができる。

バックは豪華に鳥海山

境内はそれほど広いわけではないのだが、木々の合間から見える青空がその印象を見事に裏切っていた。眼下には田代地区の長閑な田園風景。さらにその背後には、冠雪を溶かしつつある夏の鳥海山がそびえ立っている。紛うことなき絶景だった。限られた気象条件でのみ発現するこの景観を観に、皆さんも一度訪れてみてほしい。ただし、十分に準備を施してから向かうことを強くお勧めする。

【備忘録11】では、境内から鳥海山が見える唐松神社をご紹介しました。次回もお楽しみに!

グーグルマップ:

https://goo.gl/maps/TKZt99NHsHzSSBaA7

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撮影・執筆|背尾 文哉(地域おこし協力隊)

愛知県日進市出身。地域のイベントごとが大好きな、しがないゲームクリエイター。協力隊活動を通して得た羽後町の魅力をシナリオゲームにして発信予定。趣味はサッカーと筋トレ。