「ローカル・フロンティア人」とは?!
こんにちは。金沢大学4年生・UGONEWSまち記者インターンシップの浜本彩佳です。
羽後町での短期留学中に多くの方とお話する中で「今から○○作ろうと思っているんだよね~」「将来○○やってみたいんだよね~」という言葉を多く耳にしました。このように新しいことに挑戦・夢を追いかけてる人がいる町って、素敵だなぁと思いました。
そこで、羽後町で何かにチャレンジしている方々・今からしようと考えている方々を【ローカル・フロンティア人】と命名。UGONEWSの連載記事として、それぞれの取り組み・夢を紹介させていただきたい!と思い、この企画を立ち上げました。
UGONEWSまち記者 浜本彩佳
今回お話を伺ったのは、UGO HUBを開業予定の村岡悠司さん
実は、私が羽後町に来て初めてお会いした人が村岡さんでした。「遊べる進路相談室 UGO HUB(ウゴハブ) という空間をこれから創ります!」とお話くださいました。今から作る羽後町で?面白そう!何だろう!完全に興味でお話しを聞かせてください!と頼みに行きました。
UGOHUBって何?
機能としては、宿泊できる部屋を備えた飲食店兼シェアスペースです。役割としては、いま町が抱えている様々な課題を解決するための空間にすべく準備を進めています。2020年初頭にプレオープン、その後に本オープンという予定です。場所は、本町通りにある西馬音内盆踊り会館を越えて郵便局方面に向かい、徒歩2分ほどにあります。道の駅うごからは、自転車で約8分です。
▲UGO HUBになる予定の建物
UGO HUBを考えている村岡さんって?
東京で社会人生活をスタートした後、地元秋田にAターン
秋田県角館町(かくのだてまち)、現在の仙北市出身です。大学進学と同時に上京し、人材やWeb関係の会社に合わせて9年勤められていました。当時は「地元は何もないし、戻らない!」という気持ちだったそうです。しかし、東京にいた頃に東日本大震災が起こりました。そこで心配になったのが、秋田に住んでいる家族のことや、秋田そのもののこと。それからは、地元秋田に目を向ける回数が増え、秋田で楽しく生活をしていそうな人を調べて会いにいったりしたそうです。その中で「仕事も含めて、毎日楽しいよ!」という人たちに出会えたことがきっかけで、「秋田に帰るという選択肢もあるるかもしれない」という気持ちの変化が起きていきました。また、幼少期の秋田での楽しかった思い出や、家族の時間を大切にしたいという想いもお伺いしました。
羽後町との出会い
秋田に戻ってきて、様々なご縁があり、旅行商品を企画する会社で働き始めます。その中で、担当として任されたのが羽後町。それまでの羽後町のイメージは、「西馬音内盆踊りの町」。しかし、何度も足を運ぶうちに羽後町の人たちの懐の深さや、何事にも「まずやってみようか!」という精神が好きになり、もっと羽後町に入り込んで地域の人たちとつながりたいという想いが強くなりました。そして2017年、自らの意思で羽後町へ移住することにしました。
UGOHUBを作りたいと思った理由
前職の旅行企画会社では、主に外国人旅行者の誘客を主な業務としていました。ただ、羽後町へ移住したことでさらにたくさんの町民の方々とコミュニケーションをとることができ、お茶っこ飲んだり、お酒を飲んだりする中で、「○○があったらいいな」「▲▲ができなくて困っている」といった声を多く耳にするようになりました。次第に「インバウンド(外国人旅行者誘客)+α」の活動として、「町に住んでいる人たちの身近な課題や希望も解決・実現したい」という想いが強くなっていきました。
そして、それをカタチにする空間を創るべく、勤めていた会社を2018年に辞め、横手市にあるゲストハウスで修行をしながら、UGO HUBの構想を練っています。
UGO HUBに込められた願い
――――UGO HUBではどんなことを目指していますか?
これからの羽後町や秋田県を担っていく世代の人たちが、「自分がやりたいことを、自らの意思で決めて、それに向けて行動する」街になっていく”きっかけ”の場所になりたいです。
こどもの頃は皆、「プロ野球選手になりたい」「世界一周旅行をしたい」といった夢がたくさんあったはず。ただ、それに対して周りの大人が「それは無理だ」「バカなこと言ってないで宿題やりなさい」と言う。正直それはしょうがないと思う。なぜなら、少なくとも親には「責任」と「愛」があるから。ただ、だからこそ親でも先生でもない大人が、そうした夢を全力で応援すること、やりたいことがやれる機会を創りたいと思っています。
――――UGO HUBの中で一番やりたいことは何ですか?
「こども夢プレゼン」と名付けた企画を一番やりたいと思っています。
飲食機能や宿泊機能を利用したいと思ってUGO HUBに来てくれる大人の方々が、目の前でプレゼンしているその子の夢を応援したいと思ったら「ヒト」「モノ」「カネ」で支援する。ただ、どのように行動すればその夢の実現可能性が高まる(と思う)かは、あくまでこども自身に考えてもらう。私たち大人は、情報やお金や人の紹介でその子の夢の実現可能性を高める支援をする。もしこの企画が実現していけば、最終的にこどもたちの夢が実現するしないは別にして、こどもは大人に対する見方・考え方が変わっていき、大人は継続的にそのこどもを応援したいと思うはず。そのようにして、タテ(多世代)のつながりを作っていきたいです。
――――羽後町ひいては秋田県のこどもたちのやりたいことを叶えられる環境を創りたい!」と思った理由は何ですか?
やはり、「自身が育った地元であること」と、「世界的に見て今の秋田県が置かれている状況に対して何か行動したい」という想いです。秋田県は少子高齢化のトップランナーだからこそ、できることがたくさんあると思います。また、もしこのような状況の地域を良い形で存続できる状態まで持っていくことができれば、そのノウハウが別の町や国で役立つかもしれない。ネガティブなことを考えたくなる気持ちもわかりますが、逆にこの状況を「世界に先駆けて様々な課題解決に取り組める!」とポジティブに考えることもできる。どうせなら”おいしい”と考えて、楽しみながら進めていこうと考えています。
▲村岡さんのパソコン
村岡さんの熱い想いをお聞きすることができました。2020年オープンを予定しているということで、楽しみです!オープン前から、沢山の方に知っていただけると、村岡さんの目指す【羽後町でやりたいことをやれる環境】に近づくと感じています。
もっと、村岡さんの話を聞いてみたくなった!という方は、UGO HUBホームページののブログに想いがつづられております。チェックしてみてはいかがでしょうか?→URL:https://www.ugohub.jp/
【予告】ローカル・フロンティア人・4人目は!?
ローカル・フロンティア人材へインタビューの特集も最終回となりました。羽後町の中山間地域田代で、カフェ・民宿をやっている阿専の阿部英之さんです。