【おむすびとP】裏事情も暴露!w2020年度振返り・まとめ

おむすびとプロジェクトとは?

7月29日から取り組んでおりました総務省モデル事業で羽後町の関係人口施策「おむすびとプロジェクト」。

「何もない。けど、お米はある」
今まで色々な活動をしてきましたが、地域から共感を得る最大限とは何だろうか。ムリなく続けられることは何だろうかと問い続けた結果、この言葉が一番インパクトがあり、町の方にも共感・納得感を感じていただけるのではないか。という結論に至りました。そして、

地域の当たり前に価値を付け足して、高校生のやりたいを応援したい」地域の高校生まちづくりサークル「みらいクリエイティ部」の活動を応援する資金、人のつながり、経験を「お米」という町の当たり前に価値を付け足して達成しよう。と企画された事業でした。

今まで 第1回キックオフ / 第2回、第3回セミナー・ワークショップ / 第4回セミナー・ワークショップ、オンラインツアー / クラウドファンディング / おむすびとプロジェクト大感謝祭 を行いました。(青字クリックでリンクに飛びます。)

この記事は、今までの活動結果と成果など今年度の事業実施を振り返る・見返す基礎資料とすることを目的としております。(未公開だった裏話もお聞かせしますw)ぜひ、今後のご参考あるいは、一緒にやれそう!仲間になりたい!と思う人が増えていただければ幸いです。

今までの事業の振返り(裏側も見せながら)

今までの振返りをグラレコ・スライドで振返ります。

まずは、この事業の位置づけを整理。

政策とは、地方公共団体が示すまちづくりの方向性ということで、「町が存続すること」のためには持続可能なまちづくりをし続けならないと考えます。

羽後町が無くなったらスゴく寂しいですよね。そんな町の存続のためには人口減少対策と税収減対策を同時に注力して取り組むことが必要で、解決へのアプローチとして地域ブランディングがあります。

【おむすびと裏話①】
最初はこの背景を鳥海山にしていたのですが、「何か違うなぁ、、、」と思って途中から変えましたw

地域ブランディングとは、今すでに町にあふれるチャレンジするムーブメントを持ち続けること、未来に求められていることや未来のためのニーズへ応えることで時代にあったまちづくりを遂げること。といった「羽後町らしさ」を追求して「やっぱり、ウチらの羽後町はこうだった!」と言えるような取組をブランドとして打ち出すことと考えます。

そして、その政策に応答したカテゴリーの1つに「関係人口施策」があります。関係人口で解決したい課題として「地域のしごとを外注すること」を掲げたいと思っています。ここでいう「しごと」とは、地域イベントから集落行事、田植えや稲刈り、専門業務、先進技術の活用などなど。

それを地域に住んでいなくてもできるように。地域に住んでいない人にも任せることができたら。人口減少によって賑わいの減退は避けられることでしょう。

そんな理想を実現するために人財やノウハウの蓄積、地域課題の言語化、地域資源のブランド化が必要です。

【おむすびと裏話②】
この背景の鳥海山は田代地区からの写真で、町の広報担当から拝借しましたw

おむすびとプロジェクトも関係人口施策の1つ。掲げたビジョンとしては、『楽しい』『ワクワク』が町内から町外へ伝播していく!こと。

【おむすびと裏話③】
この黒板の隣には、関係者の未来を描いた下手くそなイラストが書いてあったんですw

そして、関わってくれている方々には、こんな理想の将来像を、、、遂げてくれればよいなぁ(笑)

【おむすびと裏話④】
みらいの学校のところに菅野さんもいますが、実は菅野さんはNPOみらいの学校の正会員さんなのですw

ということで、事業は7月29日のキックオフミーティングを皮切りに始まりました。
●キックオフミーティング、第一回セミナー・ワークショップ

【おむすびと裏話⑤】
いつもグラフィックレコーディングをしていただいている齋藤さんは、マサカズと実家の距離が200mくらいしか離れていませんw

そして、話し合われた内容をまとめたのが、この共有ビジョンです。

【おむすびと裏話⑥】
マサカズは高校時代、美術選択でしたが、あまりに自信がなく、友達の失敗作を提出したことがありますw

そして、この共有ビジョンをもとに、事務局で描いた2020年ロードマップ。【おむすびと裏話⑦】
マサカズのネーミングセンスはHIPHOP好きが功を奏したボキャブラリースキルによるものです。

●第二回セミナー・ワークショップ 第2回ではバックキャスティング、デザイン思考についてセミナー受講し、シナリオライティングに必要なリード文をワークショップで考え、

【おむすびと裏話⑧】
亀岡さんには羽後町でも同じような内容の講義をいただいたことがあります。

こんなステキなリード文ができました。

【おむすびと裏話⑨】
最初はプロダクトを「金一封」ならぬ「米一封」にしようとしていました。

●第三回セミナー・ワークショップそして第3回ではシナリオライティングについて学び、このような絵巻物ができました!(笑)
この回スゴく盛り上がり、どんどん勢いがついてきましたね、、、!

【おむすびと裏話⑩】
絵巻物ってスゴい良いですよね。巻物ほしい!にんにん!

●第四回セミナー・ワークショップ 第4回では、プロジェクトのロゴ決定の投票とU GOT OMUSUBITOツアー(オンラインツアー)のアイディア出しワークショップを行いました。

【おむすびと裏話⑪】
Facebookグループで投票をしていただく投稿の順番がF→B→Aの順番だったので、運営側から攻められましたwそして、このようなステキなロゴができたのです。

「おむすび」の4文字に呼応したおむすびピクチャーと、「と」には、「おむすびと」という羽後町版関係人口の方々の名称および、今後の+アルファ、コラボレーションをしていきたい!の意味合いを込めています。そして、足跡的に配置することで、これからも続いていくような未来志向を表しているのです、、、!とにかくかわいい。

【おむすびと裏話⑫】
ロゴ案を絞る時になかしーさんから出た「おむすびが4つだったら良いのに」というコメントの影響力はすごかったw

●オンラインツアー(U GOT OMUSUBITO)・ワークショップ 本当はリアルでお会いして、みんなでワイワイしながら楽しみたかった、、、けども!事業はいよいよクライマックスで!

どれも秀逸なデザインで簡単に選べなかったプロダクトのデザイン案。ですが、リード文を読み返したり、これまでのワークを振り返る中で、羽後の魅力を詰め込んだB案に決定しました!

【おむすびと裏話⑬】
現場では西馬音内盆踊モチーフのモノになったら多方面への調整が必要なのでは?など、少しヒヤッとしていましたw
そして、軽い修正を加えられて完成したのが「お米の贈り物」。B案をベースに、C案を内面にすることで、郷愁ポイントを複数用意しています。

そして、この「お米の贈り物」の制作費を資金調達するためのクラウドファンディング。


無事に達成することができました!本当にご支援者の皆さん、ありがとugoざいました!
【おむすびと裏話⑭】
達成時は109名755,000円でしたが、マサカズが自分の分を申込したのに納付期限を過ぎてしまい、1名1万円分減ってしまいましたw

【未公開!クラウドファンディング御礼の品送付作業の裏側!】
白いコメ(粉じゃないよ!)を300gに袋分け。
これは、おむすびと認定証セットの中身。実は、箱のサイズ感を誤ってしまい、認定証セットの方には2箱荷物が別々に送られましたw(ホントすいません)

仕上げには #おめついてますよ シールついてますよ!

ということで、ヤマト運輸さん郵便局さん、とっても、お世話になりました。

●おむすびとプロジェクト大感謝祭
町長・副町長からのビデオメッセージやゼンくんからの感謝の言葉、にぎりまんま☆もへじの小ネタなどをして、、、
来年度どんな活動をしたいか。のワークショップと、これからのワクワクする未来について語り合いました。全国展開や海外展開、映画づくりなどなどワクワクする未来が発想されて、とても嬉しいです!!
【おむすびと裏話⑮】
イベントには、にぎりまんま☆もへ五郎師匠が参加していたのですが、自分が「報告会やるので見てください!」としか伝えておらず、急いで色々を準備して小ネタ披露を行ったようですwさすがw

イベントの様子はコチラの動画から!

Youtubeコメント欄にタイムスケジュールが記載されてますので、お好みのところをご視聴ください!

という事で裏話の数が多すぎましたがw 現場からは以上です!w

事業成果としての認識

最後にまとめますと、、、今回の事業成果としては、、、

・事業参加者、クラファン支援者の68名が「おむすびと」として認定され、可視化されました!
・地域と関係人口のつながりによって「お米の贈り物」が商品化されました!
・みらいクリエイティ部のノウハウや、その活動を応援する人のつながりが獲得できました!
・クラウドファンディングによる資金獲得(745千円)ができました!

こんな感じ!

反省点と気づき

また、事業実施での反省点と気づきに関しては、

・運営について、mtgはオンラインがベストですかねー。活動は基本オンライン、要所要所でオフラインが良い。と感じました。
・参加者募集について、オンラインが不得意、または環境が揃わない方も少なくないため、ニュースレターの制作などアナログでの活動や都内・関西圏などに中継拠点があると、もっと良かったなぁと感じます。
・体制について、グラフィックレコーダー、テクニカルサポート(アーリーアダプター)の方々が運営に参画していただくことで、スムーズかつ臨機応変に実施できました。また、地域コーディネーターが果たす役割が大きいと思います。ただ、一番の課題としては、そのコーディネーターが担うしごと量の割に稼げないため、その確保・育成が困難であるということですね。
・クラウドファンディングをして気づいたのは、おむすびと認定者(68名)からの支援額は517,000円(全体の69.4%)ということで、ファンを大切にすることが重要である。

という感じです。

専門家の皆さんからのご意見

実は、この事業について外部の専門家の皆さんからもご意見をいただいていまして、、、その一部を抜粋して載せさせていただきます!

【ファンマーケティングとして成立していたか。】
●関係人口を「既存」「出身者」「新規」という3つのカテゴリーにわけ、それぞれに試みを行い、定量評価に結び付けているプロセスは非常にわかりやすく、今回の取組における一定のファンマーケティングが実証されたことを示せていると思う。
●一方で課題を挙げるとすれば、継続性の評価である。例えばクラウドファンディングで1万円以上を出した「おむすびと認定」をされた方は、来年も1万円を出して頂けるのか?そういった「継続性・継続可能性」のインサイトにまで踏み込んだヒアリングなどがあるとなおよかった。

【マネタイズについて】
●将来的に地域住民だけでは回らない地域の仕事(集落活動における共助の役割)を関係人口に依頼する労働の対価として「地域産品」で支払う仕組みを開発するなど、現状の延長線上にないアイデアが重要になるだろう。
●このファンコミュニティの機能によって、お米をつくる農家さんの生産力や販売力の向上・高付加価値化による売上の増加やお手伝いによる負担軽減、ここに関わる地元高校生への教育効果、羽後町の移住者・関係人口の増加などさまざまな利益が得られることが期待されます。

【事業の継続性について】
●今回のコロナに伴い、働き方や雇用の変化が顕著であるが、アルバイトで働きたくても働けない人が増加する一方で、積極的に募集している職種や業態もあるなど、採用側と求職者側のニーズのマッチングがこれまで以上に求められるマーケットに変化している。プロジェクトにおいては、企業の人的リソースを得ることは継続的な動きが担保しやすい、また企業側が求める価値・サービスにミートする開発は面白い。地域オンライン体験や農作業体験や支援に企業が社会的価値を認め対価を払う時代にあるからである。また、そうした環境を踏まえると、コンテンツ作りのターゲットは、関係人口になり得るファン層に留めず、例えば、客足が鈍り、収益確保に問題を抱えるような業態(居酒屋や美術館など集客型ビジネス)に向けたコンテンツ作りなどアイデアは拡がる。

ということで、非常にありがたい意見をいただきました。

今後の展望と事務局所感

そして、今後については、

①関係人口の方々との関係性継続と新規関係人口創出
おむすびとの方々とは今後も事業をご一緒すべく、皆さんで考えた理想の未来像やビジョン実現に向けたワクワクする活動に参画いただきたいと思っております。また、皆さんから口コミやSNSによって関係人口の和を広げていただきたいなぁと思っております。「自分が携わったコレ最高だから食べてみて!」「おむすびとトートバックが最近のトレンドだよ」などと、自然発生的にPRが行われている状態を目指します。

②地域としての関係人口受入れのメリット拡大
今回は「お米の贈り物」をつくって、お米の価値を高める活動となりましたが、地域にあふれている課題の数々に立ち向かう仲間として関わっていただきたい。と思っております。
来年度は確実に田植え、稲刈り、袋詰めなどにご参画いただいて、地域の方々からも「手伝ってもらって、たいしたいがった!」と言ってもらえるように関係人口受入れの喜び・楽しさを感じていただきたいと思っております。

③町とみらいの学校としての施策継続
政策目標とする「地域の担い手づくり」のため、人材・ノウハウの貯蓄、地域課題の可視化、地域課題を地域資源とするブランディングを行ってまいります。
また、持続可能な体制としては、国も言っているように「中間支援組織」とりわけ「地域コーディネーター」の存在が必要不可欠になっています。
ですが、この役割はしごと量の割に稼げない、、、行政職員が実施するのが最良、、、というと自分の首を絞めるので、あまりツッコミませんが、この役割が無ければ実施は難しいと思います。
極論①、②で述べたように関係人口の方と地域の受け入れの方の双方がメリットを感じる事ができるならば、「おかえり」「ただいま」「また来るね」「また来てね」と親戚やいとこのような関係性を結ぶことで解決できるのではないか。と感じております。(当然、かなり長い時間が必要と思いますが)

と、まぁ難しいように書いておりますが、結論はといえば、「町の中にも外にも楽しく、ご飯を一緒に食べられる仲間がいたら最高じゃん!」という事です!

ワクワクする地域のみらいのために、今の自分たちをもっと楽しく、いつまでも続けられるために、この施策にはこだわりを持って取り組んでいきたい。そう強く感じております。
来年度は皆さんでリアル田植え・稲刈りしたいですね、、、!やりましょう!w

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NPOみらいの学校 佐藤 マサカズ