【取材レポート|2月16日開催】1年間の成果を報告「羽後学発表会」

2月16日(金)、羽後高校にて羽後学発表会が行われました。羽後学とは、羽後高校の1,2年生が1年間を通して地域探求や自己理解を深める探求授業のこと。2年生はこの1年で実施してきた地域活動の総括、1年生は過去・現在・未来の自分と向き合ってきた過程を発表しました。

高校2年生/地域の方々と関わりながら過ごした1年

まずは高校2年生の発表から。2年生は「会社経営チーム」「観光チーム」「福祉チーム」「食チーム」の4チームに分かれて地域活動を実施。それぞれに学びを深め実践に繋げた過程を、スライドを用いて発表しました。

会社経営チームは羽後町の四季折々の魅力に着目し、県外在住者に向けた体験ツアービジネスを企画。春・夏・秋・冬の四季それぞれに併せたプランを提案しました。

観光チームは羽後町で200年超の歴史を持つ柴田家の観光案内を実施。事前に建物を見学してガイドの内容やポスターを作成。昨年11月の本番日には呼び込みの成果もあって多くの人が柴田家を訪れたことから、アンケートをもとに参加者の声を紹介しました。ツアー当日の様子は以下の記事よりご覧いただけます!

【取材レポート|11月25日,26日開催】「旧柴田家ツアー」町内の学生と旧家をめぐる1時間

福祉チームは”PEACE”をテーマに、高齢者施設でのレクリエーションを企画。社会福祉協議会でもらったアドバイスを元に内容を練り上げ、昨年10月にレクリエーションを実施しました。発表会では良かったことや改善点を振り返り、今後挑戦したいことにも言及しました。

食チームは羽後町の食文化のなかで「西馬音内そば」に着目。そば打ち体験をした感想や、西馬音内そばまつりに向けて広報宣伝を行った際の工夫などを共有しました。そばまつり当日のボランティアの様子は、以下の記事にてご覧いただけます!

【取材レポート|11月26日開催】「西馬音内新そばまつり」3年ぶりの対面開催!打ちたての新そばを堪能

高校1年生/自分の現在と過去みつめ、未来を見据える

続いては高校1年生の発表です。慶應大学湘南藤沢キャンパス(以下、SFCという。)の長谷部葉子研究会に所属する大学生たちが、年間を通して1年生の羽後学をサポートしてきました。今回の発表会では昨年11月に行われたSFC研修で設定した「TO BE宣言」と、研修を通して得た成長を発表。過去の自分を振り返り、自身の変化と展望を語りました。

個人発表からは、2泊3日のSFC研修を通して将来を真剣に考えるようになったり人前で話せるようになったりといった、さまざまな成長が見られました。自分の好きなことを実践しているSFC生の姿に触発され「自分の好きなことを職業にしたいと考えるようになった」といった声も聞かれました。

発表のために自作の紙芝居を使ったグループも。発表形式が自由だったため「みんなはスライド形式でプレゼンテーションをするのでは」と予測し、紙芝居を作ることに決めたそう。ユニークな発表に学生たちも引き込まれます。

他にも台本を持たずに前を見て発表するグループ、発表用に準備していたスライドが直前に消えてしまいアドリブで発表することになったグループなど、真剣に発表に取り組む姿にエールを送る学生たち。「自分の言葉で伝える」ことを実践した学生たちに、大きな拍手が送られました。

「本気の気持ちをわすれないで!」
大学生と長谷部先生からの感想とメッセージ

各グループの発表後には、研究会を率いる長谷部先生と各グループのメンターを務めた大学生が講評を述べました。大学生の1人は高校生の姿勢に感嘆の表情を浮かべ、「全部が本当の言葉だった。この本気の気持ちを忘れないで、大事にしてください」と語りました。

長谷部先生は「姿勢がしっかりしていてよかった。自由に良い形でチーム内のコミュニケーションがとれていた」などと話し「これからも続けてください」と高校生を励ましました。

高校生の発表を終えて、活動を見守ってきたSFC生は「みんなが自分と向き合ったように、自分自身も自分と向き合う機会になった」「自分の高校時代にもこういうプロジェクトがあったらよかった」と充実の1年間を振り返りました。長谷部先生は高校生に向けて、「一人一人かけがえのない存在。これからも一瞬一瞬を大事に生きてください。」と激励の言葉を贈りました。

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UGONEWS編集部(地域おこし協力隊|岸峰祐)