ウゴキーマンとは、羽後町を舞台に精力的に「動き」のある人と、地域の「キーマン」を組み合わせた造語です。
これまでのことや未来に向けた想いについて深掘りをしていきます。
記念すべき第1回は、「俺たちのダイエットシリーズ」など人気企画を生み出している、羽後町新成地区に拠点を構える「株式会社後藤建設」の後藤さんです。
後藤さんは土木工事、建築工事、解体工事、不動産事業など幅広く事業を展開しています。
今回はおじい様から会社を継ぎ、2代目の代表として活躍されている後藤裕樹さんをウゴキーマンとしてインタビューしました!
【氏名】後藤 裕樹(ごとう ひろき)
【職業】株式会社後藤建設 代表取締役社長/株式会社トライブジャパン 代表取締役
【出身】羽後町新成地区
【趣味】ワイン、腕時計収集、スニーカー収集
学生時代のウゴキ
〈インタビュアー|UGONEWS記者・土田(以下同じ)〉
ー後藤さんの経歴を教えてください。
〈後藤さん(以下同じ)〉1979年7月生まれの44歳です。羽後町高尾田集落で生まれ育ち、中学校まで羽後町で過ごしました。高校は横手工業高校(現:横手清陵高校)に通っていました。
ー部活は何かやられていたんですか?
バスケットボールをやっていました。
スラムダンク世代で、スラムダンクがきっかけでバスケを始めたんですね。
高校は当時バスケ部が強くて、秋田県大会で準優勝したんです。
今でも社会人クラブの湯雄スペシャルというところで、バスケは続けています。昨年は、オーバー40の秋田県大会で優勝して、東北大会と全国大会に出場してきました。今でもバスケを続けている一番の理由は、体力の衰えの防止ですね。
ー高校卒業してからの進路はどうされたのですか?
会社を継ぐという前提で、宮城県大和町にある東北理工専門学校というところに2年間通い、測量と土木工学の勉強をしました。
しかしながら、建設業にはあまり興味がなく本心を言えば会社を継ぎたいと思ったことは一度もありませんでした。ただ、家族の期待を裏切る事ができず、「使命感」で継ぐことを決めました。田舎でしか過ごしたことがなかったので、都会に憧れはありましたね。専門学校を卒業し、今の会社に入りました。
順風満帆な!?後藤建設のアトツギ
ー会社に入ってからはどういったことをされていましたか?
20代前半は現場作業や現場管理をしていました。26歳からは祖父から代替わりして社長となりましたが、自分の知識不足、経験不足が仇となり、自分の判断にも多くの誤りがあったと感じております。今振り返ると20代が精神的に一番大変でしたね。
つらい時もたくさんありましたが、悩んでいる事を自分の中だけで留めてしまうとストレスが溜まるので同業種の友人たちによく相談していたような気がします。
ーそういった中で、後藤さんの仕事の原動力はなんでしょうか?
一番は「使命感」ですね。建設業は生活との密着が強く、社会に必要不可欠なことだと思っていて、それを実行している使命感が原動力になっています。
ー使命感を感じながら仕事をされていることはなかなかできることではないと思います。不動産会社も経営されていますが、不動産業を始めたきっかけを教えてください。
きっかけは大きく3つあります。1つ目は、祖父が土地を持っていたので、その土地の活用をしたいと思ったから。2つ目は、新規事業を始めることで自分の実力を試してみたいと思ったから。3つ目は、不動産関係の仕事が本業の建設業に密接であったことからです。
設立当時はとても大変でした。不動産事業の経験がある者は社内に誰もいないし、畑違いの業種の資格取得の勉強もしなければならなかった。会社に迷惑をかけまいと、ほとんど個人の出資で始めました。振り返ると色々な方から助けていただき、不動産業を通じて事業の幅がかなり広がりました。
ー歴史ある建造物の改修もされていましたよね。
きっかけは西馬音内の本町通りにある、蔵付き古民家の解体工事依頼がきたことでした。歴史ある建物であることや立地が本町通りということもあり、このまま解体するのは勿体無いと思い、当時のオーナー様にお願いして買い取らせていただき大改装をさせていただきました。
私はワインが好きだったし、この辺でワイン専門店が少なかったので、改装後、「ワインバー蔵しこ」として営業を始めました。当時はバーで働いてくれる方もいなくて、自分自身で運営していたんです。
建物の改修は本当にいい経験になりました。現在はBASSOどりるまん商店様(飲食業)や、羽後麦酒様(ビール製造販売業)に建物を借りていただき、蔵しこを活用していただいております。
クラウドファンディングも実施したのですが、当初の目標金額をリリースしてから1日半で達成することができたんです。多くの皆様から応援をいただき、期待に対しての責任を持ちながら進めることができました。ブログでの告知もしたのですが、初めてブログが役に立ったと思った瞬間でしたね。
未来に向けて、若者へのウゴキ
ー今後の羽後町や会社の未来について、どのように考えていますか?
色々と人によって違う意見があるかと思いますが、人口減少を受け入れながらどのようにしていくか、という切り替えが大事だと考えております。それぞれの会社で人口減少を前提とした戦略を練っていく必要があると思います。建設業は生活に密着する、なくてはならない業態ですが、近い将来、建設業も激変すると思っています。世の中の変化に対して柔軟に、やれることを見出していきたいです。
ー後藤さんが、羽後町に戻ってきて良かったことはなんでしょうか。
まだ現役なので大変なことも多いですが、一番良かったことは地元の友人たちとのコミュニティがあるということですかね。友人たちとの会話は今でも本当に楽しいですね。
ー私もUターンをしてきた身として、旧友と会えるのが本当に嬉しいです。最後に、今後の未来を担う若者へのメッセージをお願いします。
とにかく、若い時は色々な経験をするべきだと思います。部活などがあって時間が制約されていたり、金銭的な問題もあるかと思いますが、時間がある時は自由にいろいろやってみることが大事かと。人生は時間が限られていますので、気楽に挑戦してみてください。これからも常に時代が変化し、価値観は変容していきます。そんな時にいろいろな経験をしていれば、変化に柔軟に対応していくことができると思います。
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UGONEWS編集部(地域おこし協力隊|土田大和)