【背尾の日常備忘録13】修験の山

こんにちは。羽後町を舞台にシナリオゲームを作りたい協力隊員、背尾文哉です。

お盆の期間が終わり、夏の暑さも和らいできました。七月にはあれだけ青かった稲も、徐々に黄金色の穂をつけ始めています。季節の移り変わりとともに生活も移行していく、その過程を日々楽しんでいる今日この頃です。

備忘録13 七高山の奥地に

2022年8月19日(金)

標高304メートルの雄峰には、中世より山岳信仰が根付いている。その名残として今も形を残す七高山神社。拝殿までの参道は二つ。龍泉寺がある高寺の麓へと続くもの、払体から続くものがある。今回は特に、町全体を見渡せる後者から登頂した。

▲裏参道からの眺め

▲神社へと続く裏参道①

▲神社へと続く裏参道②

樹々からこぼれた日差しが、汗ばんだTシャツを点滅させる。10分ほど歩いただろうか。辺りはしんと静まり返っていて、サクサクと土を踏む音だけがついてくる。参道に人工的な舗装は一切なく、途中に標柱が数本立っているのみ。自然を分け入っていく野生動物にでもなった気分だった。

▲七高山の石碑

▲七高山神社拝殿

歩くこと15分。現れたのは、歴史を重みを纏った拝殿だった。荘厳で、それでいて精緻な造形は木造であることを疑うほどに美しい。幾年もの時を経てなお、山奥に残り続ける七高山神社。最期に朽ち果てるその日まで、本殿は山岳信仰の象徴であり続けるのだろう。歴代の修験者たちの意思をそこに宿して。

グーグルマップ:

https://goo.gl/maps/8uNzXGNbBSaPa7Bi7

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撮影・執筆|背尾 文哉(地域おこし協力隊)

愛知県日進市出身。地域のイベントごとが大好きな、しがないゲームクリエイター。協力隊活動を通して得た羽後町の魅力をシナリオゲームにして発信予定。趣味はサッカーと筋トレ。