【9月19日&20日|取材レポート】鎌鼬の里芸術祭2026・後編

9月19日と9月20日の2日間、羽後町の田代(たしろ)で「鎌鼬の里芸術祭」が開催されました。

舞台となる田代は、秋田県出身の舞踏家である土方巽の写真集「鎌鼬(かまいたち)」の撮影地。この土地に鎌鼬美術館が開館した2016年以来、継続的に開催されている芸術祭です。

今年の鎌鼬の里芸術祭では10周年を記念して、新たな取り組みもスタート。国内外からアーティストや来場者が集い、創作や交流が生まれた現地の様子を前編・後編の2本立てでお届けします。

前回の記事では来場者参加型のワークショップと芸術祭1日目の様子を総まとめ。後編となる今回の記事では芸術祭2日目の様子に加え、今までにない新たな試みについてお伝えします!

前編記事はこちら↓

【9月19日&20日|取材レポート】鎌鼬の里芸術祭2026・前編

舞踏の芸術祭から裾野を広げて

これまでは舞踏の公演がプログラムの中心となっていた鎌鼬の里芸術祭。今年は10周年の節目ということで、より裾野を広げる取り組みが行われました。

中でも特色溢れる取り組みが、芸術祭会場で行われた「鎌鼬の里蚤の市」です。町内外から19の事業者が、軽食やアクセサリー、小道具などを出店。カルチャーに関心のある層や若い世代を惹きつけ、来場者が楽しみながら交流できる場を創出しました。

また、8名の製作者によるアートブックフェアも同時開催。出品者のうち数名が実際に会場を訪れて対面販売を行い、来場者と交流を深めました。

こうした今までにない会場づくりの工夫に加え、町内外を繋ぐ新たな取り組みとなったのがアーティスト・イン・レジデンスです。芸術祭当日までの1週間、国内外のアーティストが田代に滞在し、創作活動を行いました。

詳しい滞在制作の様子は、こちらの記事をご覧ください!

9月19日〜20日は鎌鼬の里芸術祭。アーティストの滞在制作が進行中

芸術祭2日目は、黄金に染まる稲田から

芸術祭2日目の朝は、メイン会場の旧長谷山邸を離れ、羽後町田代の田んぼの中へ。

黄金に染まる稲刈り時の羽後町は、まさに土方巽の写真集「鎌鼬」が撮影された時期の風景と重なります。そうした当時の空気感を感じながら、まず稲刈りワークショップが行われました。

稲刈りの様子(写真:小杉朋子さん提供)

秋田おばこ(写真:小杉朋子さん提供)

稲刈りと並行してステージでは秋田おばこなどの披露も。はさがけが完了すると、続いて舞踏家によるパフォーマンス。地域の方々の美味しい振る舞いを頬張りながら、爽やかな風吹く稲田を舞台に踊りと音楽が展開されます。

松本奈緒

地域の方の美味しい振る舞いで、たばこ(お茶)のひととき

アドリブでの複数アーティストによるコラボレーションも。鍵盤ハーモニカや太鼓の演奏に合わせて、はさがけのはさも使ったダイナミックなパフォーマンスが行われました。

福士正一

田代の土地を舞台に交差する踊りの数々

各自でランチを挟み、旧長谷山邸に移動して午後の公演へ。芸術祭1日目と同様に、屋内外の空間をシームレスに使いながら様々な踊りが披露されました。

Gaspar Lizano

ゆき逢い千絵子組

田中太郎

前日のワークショップ講師も務めた村上渉さんの公演では、鎌鼬美術館3階にある座敷が会場に。本人による踊りのあとは、一転して参加型のダンスタイムへ。賑やかな2曲が流れると、それまで周りで踊りを見ていた来場者が次々と踊りの輪に加わっていきました。

村上渉

少し陽も落ちてきた夕暮れ。ライトアップされたステージを舞台に、舞踏の公演が続きます。

有科珠々

伊邪那美

数々の公演を経て、鎌鼬の里芸術祭2026の全プログラムが終了。最後は、鎌鼬の里芸術祭の関係者らによる乾杯と餅つきが行われました。また、ここでも音楽と歌が奏でられ、来場者も一体となって踊る空間が生まれました。

すっかり陽も暮れ、真っ暗になった会場に湯気と熱気が漂います。その場でつきたての餅を頬張り、芸術祭の無事の開催と今年の収穫を祝う。さながら宴のような雰囲気と共に、鎌鼬の里芸術祭2026が幕を閉じました。

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UGONEWS編集部(地域おこし協力隊|岸峰祐)

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